コラム

平屋住宅の特徴やメリット

平屋住宅は一階建て住宅を指し、二階部分がありません。つまり、建物の構造が一階層しかない建物のことです。

二階建て住宅と比べて構造が単純かつ重心が低いため、地震に強いのがメリットです。建物は、高くなるほど不安定で揺れやすくなりますので、一階建ての平屋は二階以上の建物より揺れがありません。さらに、上部に部屋がないため潰れにくいというメリットがあります。

平屋は、耐震性だけでなく自由度の高いデザイン設計もメリットの一つです。リビングや寝室、キッチン、トイレ、バスなど自由に配置できますので、幅広い層に合わせて柔軟に設計できます。例えば、自然を感じられる住宅にしたい場合は中庭を囲むような設計にしたり、開放感のある空間を演出したい場合は天井を高くしたりバリアフリーにしたりなど、ライフスタイルや好みに合わせて設計可能です。

また、二階以上の住宅と異なり、階段がありませんので上下の移動は発生しません。階段から落下する心配がなく、身体への負担も少なくて済むでしょう。

そのほか、すべての部屋が一階部分にあるため、家族とのコミュニケーションが取りやすいのも大きなメリットです。

平屋住宅をおしゃれに見せるコツ

おしゃれな平屋住宅を設計するポイントは、採光のバランスや空間の使い方です。中庭を設けることで部屋全体に光が差し込み、明るく温かみのある雰囲気を演出できます。空間を有効活用して天窓を設けることもおしゃれに見せる手段の一つです。

また、屋根や外壁など外観にこだわることもおすすめします。片流れ屋根や切妻屋根を導入したり、外壁にコンクリートの打ちっぱなしやレンガを採用したりなど、デザインや材質を工夫しておしゃれな平屋住宅を設計してみてください。

平屋住宅の注意点

平屋住宅は一階建てのため、必要な設備を揃えるにあたってある程度の広さが必要です。居住に欠かせない設備や部屋をワンフロアに収める必要がありますので、設備を充実させたい場合や間取りを広く設計したい場合は、その分大きな面積を必要とします。

敷地には用途地域ごとに建ぺい率が定められています。建ぺい率とは敷地面積に対する建築面積の割合のことです。例えば、建ぺい率が50％の場合、敷地に対して半分の面積にしか住宅を建設できません。土地を選ぶ際は建ぺい率にも注目してみてください。

また、平屋住宅は周辺環境や住居の設計によって日当たりや風通しに大きな影響を及ぼします。隣接する住宅が二階以上の建物だったり、高層マンションだったりする場合、日当たりや風通しに影響が出るリスクは否定できません。

そのほか、生活空間が一階部分のため外部からの視線とほぼ同じ高さになるため、プライバシー対策・防犯対策を意識して設計することをおすすめします。

平屋住宅を新築で建てる際は、敷地面積や立地条件、周辺環境などをチェックし、プライバシー対策・防犯対策にも配慮した設計プランを立てるとよいでしょう。